プロのミュージシャンになるなんて考えてもみなかった。ベースが何かも知らなかったんだ。
あるときおれたちはハーレムの大きなクラブで演ってたんだ。するとJames Brownがやってきて、「おい、"Sex Machine"はできるか?」と言ってきた。そしてステージに上がってきて、「Can I cut it off? 1,2,3,4! Get Up....」とやりだしたわけだ。バッチリ決まったよ。それでマネージャーを呼んできて、バンドの全員を雇ったんだ。
Sex Machineのベースラインを弾いてみせてくれませんか?
(演奏)これだろう?
これはみんなに言ってるんだけどな……James Brownバンドに関していや、あのフレーズを正確に弾けるかどうかは必ずしも問題じゃなかったんだ。彼が欲しかったのはグルーヴで、それだけさ。グルーヴがすべて。おい、あんたもベースをやるだろう? あんたのやる曲を、あんたのラインで。StevenならStevenのラインを弾いてればいいんだよ。
あなたはJames Brownのバンドに向いた性格だったようですね。
ノー。違うよ。性格がどうとかじゃない。問題はミュージシャンとしての能力だよ。James Brownは誰になら何をやらせられるかっていうのをよくわかっていたからね。
James Brownはメンバーから罰金を取ったそうですね。どういったときに取られるのでしょうか? というのは、あなたたちはタイトなバンドだったわけですから。
ある時に50ドル取られたことがあるよ。次の音を弾くまでに一秒遅れたという理由で。ひどいもんだぜ。「おい、最悪だぞ! おまえは50ドル罰金だ」って言われてね。それでおれは50ドル出して、JBはそいつを持っていった。
そのときはどうして50ドルだったのですか? 他だと20ドルだったと思いますが。
ああ、その時はな、最前列にQuincy Jonesが座ってたんだ。
ああ……(笑)
「最前列の真ん中にQuincy Jonesが座ってんだぞ! 文句言ってもダメだ。50ドルだぞ」ってさ。(笑)まあ、クールだったよ。
音楽に集中して、それぞれの楽器にスペースを作ってやらなきゃならん。たとえばSex Machineだ。ギターが(口真似して)こう弾いてて、ベースはこんな感じで、ドラムはboom, ts bopってね。それを組み合わせたら自動的にファンクができるわけだ。そこにアクセントやフィールを足したりするわけだ。
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